ED治療薬（ジェネリック編）

ED治療薬として世界で初めて誕生したバイアグラが、国内でも2014年の春に特許が切れてジェネリック（後発医薬品）が多くの製薬会社から販売されています。

バイアグラは、ファイザー株式会社の商標名であるため、他の製薬メーカーは使用することができず、有効成分である「シルデナフィル」を用いた名称で販売されています。

厚生労働省で認可されているバイアグラジェネリックは、先発医薬品と同種同量の有効成分が含まれているので安全に利用できます。

また、同時に副作用も先発医薬品と同じく発生するリスクあるので、ジェネリックであっても必ず医療機関で説明を受けてから使用するようにしましょう。

ジェネリック医薬品は、先発医薬品のバイアグラに比べて割安な料金で購入できるため、自由診療で保険適用外のED治療には魅力的です。

先発医薬品は、誕生までに200億円といわれる高額な開発費、10年以上の開発期間が必要とされています。

したがって、新薬開発には莫大なコストと時間がかかるため、その分医薬品の価格も高くなってしまいます。

いっぽう、ジェネリック（後発医薬品）は、成分と品質が新薬と同等であると証明できれば製造・販売ができるため、費用は数千万円まで抑えることが可能です。

つまり、その分安価な価格で医薬品を提供しても十分に採算を取ることが可能で、患者側も医療費負担を軽減しながら安全な薬が利用できるメリットがあります。

日本ではジェネリック普及率は20%程度と低い水準ですが、欧米では6割以上の普及率を誇っており、日本でも医療費抑制のため厚生労働省が主体になって普及が進められています。

ジェネリックは同じ成分のバイアグラを安く購入できるので、自由診療であるED治療費の負担を軽減できますが、良い事ばかりではありません。

ジェネリックは「物質特許」、「用途特許」の２つの期間が満了していれば、製造・販売することが可能です。

しかし、医薬品の特許には、独自の製造方法に関する「製法特許」というものがあります。

もし、「製法特許」が切れていなかった場合、薬のコーティング部分に使用される添加物などが先発医薬品と同じものが利用できません。

そのため、同じ成分が同じ量だけ含まれていたとしても、有効成分の分解状態が異なったり、医学品の作用が変わってしまう可能性があります。

したがって、有効性が完全に同じ治療薬として期待できないケースもあるので、ジェネリックを利用する際は注意しておきましょう。