ED治療薬の代名詞「バイアグラ」
バイアグラは名前を聞いたことがある人も多いと思いますが、ED治療薬として世界で初めて製品化された代表的な阻害剤です。
世界120カ国以上で認可されている治療薬で、3500万人以上の患者さんが利用している安全性の高い薬です。
1998年にアメリカで販売が開始され、夢の薬として大きな反響を受け、日本でも多くの人が個人輸入で入手していました。
その結果、知識不足や用量用法を守らず、併用禁忌薬などと服用したために重篤な副作用を発生させるケースが相次ぎ、国は早急な対策を図る必要がありました。
そして、日本でもバイアグラの製造販売を承認し、1999年、申請から半年という異例のスピードで販売に至った経緯があります。
ちなみにバイアグラの名前の由来は「Vital」と「Niagara」が組み合わさってできており、「男性の精力がナイアガラの滝のようにあふれ出るほど満たされる」という意味が米ら得ています。
バイアグラの有効成分
バイアグラの有効成分は、「シルデナフィル」であり、この成分が含まれている量によって「25mg」や「50mg」などの呼称が変わってきます。
海外では、100mgのシルデナフィルが含まれたバイアグラが販売されていますが、日本では厚生労働省の認可が下りていません。
これは、100mgだと効果が強すぎで副作用の危険性が高くなると国が判断したからでしょう。
個人輸入により、インド産などの100mgのバイアグラを入手する人がいますが、模造品や粗悪品が多く流通しているため避けるべきです。
なお、バイアグラはファイザー株式会社が持つ商標名のため、ジェネリック医薬品では有効成分である「シルデナフィル」が使用されています。
シルデナフィルは、EDの症状以外にも効能・効果を発揮する成分として注目されており、国の難病に指定されている「肺動脈性肺高血圧症」の治療薬にも含まれています。
バイアグラの効能・効果
バイアグラには、血管を拡張して血流を促進させる効果があると同時に、勃起を妨げる酵素の働きを弱める効果があります。
これにより、硬く持続性の勃起が可能となりますが、興奮剤ではないので同時に性的興奮が必要となります。
また、バイアグラを服用してもずっと勃起しているわけではなく、射精を行うと自然とおさまります。
よく誤解している人が多くいますが、バイアグラは精力剤のように性的な興奮を増大させる効果はなく、あくまで血液の流れを促進させる効果となっています。
ただし、効能が強いED治療薬となるため、使用の際は医師からの指導に従い、用法・容量を厳守することが大切です。
<<ED治療薬一覧>>
ED治療薬 | バイアグラ | レビトラ | シアリス |
---|---|---|---|
服用のタイミング | 空腹時 | 空腹時 | 空腹時以外も可 |
効果が出るまでの時間 | 30分~1時間 | 15~20分 | 1~3時間 |
効能期間 | 4~6時間 | 4~6時間 | 20~36時間 |
平均価格(1錠) | 1,300~1,500円 | 1,500~2,000円 | 1,700~2,000円 |
ジェネリックの処方 | ○ | × | × |
主な特徴 | ED治療薬No.1の実績 | 効果が早い | 効能期間が長い |